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おいしいお米の条件

1 おいしいお米を作るには

おいしいお米とはなんでしょう。

最近では、食味計と言う機械があり、点数でお米のおいしさを表すことが多くなってきた。これは、米に含まれる、タンパクとアミロース、そして、水分と、脂肪酸を計測することで点数がはじき出される。しかし、最近これに頼る米穀店が増えているが、これが全てではないし、あくまでも目安にしかならないのである。計測する検体に、くず米を混ぜると、点数が高くなる。これは、上記に書いたものから点数を計測するため、くず米に含まれる青米は水分が高く、また、未成熟米はタンパクが低いために起こる。ちなみにそのお米を食べてみるとまずいのである。よって、お米の味を点数で表す、食味計はあくまでも目安であると言うこと。お米の食味は、食べてみないとわからないと言うことが言える。

ちなみにおいしいお米とは

@つやがある(透明感があり白っぽくない)
Aご飯粒はふっくらしている
Bご飯粒の表面がしっかりしている
C臭いをかぐと、ご飯特有の香がある
D口中に入れて噛むと、「じゅっ」と広がる淡い甘さがある
E粘りがあり、ご飯粒同志が付着している
F適度な軟らかさがあり、口中でほぐれる
Gご飯以外の異味や異臭がない
Hパサついたり、硬かったりせず食べてもカスがない

では、このようなおいしいご飯になるための条件とは、私なりに今までの経験から、次の9つの条件からなると考えられる。

1品種
2産地(地形・土質・水質)
3生産者(栽培法・施肥・農薬・諸管理)
4気象条件(気温・日照・降雨)
5収穫
6乾燥・調整
7貯蔵
8精米加工
9炊飯

1品種

うまい米の品種は、まず、血筋で決まる。うまい米の多くは、コシヒカリ、ササニシキ、ひとめぼれの系統を引いている。日本人の粘りのある米に対しての食味指向の影響からくるものと考えられる。それと、最近ではコシヒカリを上回る食味の米が出てきている。代表的なものは、低アミロース米、ミルキークイーンや夢ごこちといったような品種だ。但し、ミルキークイーン等の低アミロース米は、単独で食べると、粘りが強すぎたり、餅臭がしたりすることがあるので、ブレンドすることで、食味を上げる材料に使われることが多い。
いずれにしろ、その地域にあった品種を選ぶのが一番。以前、福井県内のある生産者が、北海道のキララ36を作付けしたら、早生になってしまったと言う話しがある。もちろんおいしくなかったらしい。その土地にあった品種が大事だ。

また、コシヒカリと言う品種は、特に当たり外れのある米だ。うまいかと思ったら、まずいのに当たったり。ひとめぼれに関しては、あまり当たり外れの無い米と言う印象がある。


2産地(地形・土質・水質)

最近、この条件が余り当てはまらなくなってきている。

今まで、産地として良くないと言われていた産地でも、その土地にあった品種と作り手で、魚沼以上の米が出来るからだ。とは言いながらでも、産地にこだわる、米穀店は多い。身も知らない産地の生産者までわからないからだ。しかし、今まで、良質米の産地で裏切られた経験は、米屋であるのなら、多少は皆持ち合わせている。
うまいはずの産地の米がまずい。なのに、お客様は産地で指定してくる。一番米屋が頭を悩ます問題だ。特に、魚沼は、価格と食味が吊り合わない米だと思う。米穀店を営むものはわかっているはずだ。産地も必要だが生産者で米の味が決まると言うことを。現実の話し、隣同士の田んぼでも作り手が変わると味が違う。畦一つはさんで、土地も、水も気候も同じでも作り手が変わると味が違うのだ。ちなみに、私が今まで食べた米で、これは絶対にうまいと言えたのは、2回だけ。岩手と山形のある生産者が作った、あるお米だった。魚沼では、おいしいと言う感動は一度も無い。
また、粘土状の土地が昔から、おいしいお米の適した土地と言われているが、一概には言えない。砂状の土地でも良質米産地と言われている産地があるからだ。
ただし、沖縄と新潟のような絶対的な産地の違いでは、明らかに差が出る事だけは間違いないので誤解しないでください。



3生産者(栽培法・施肥・農薬・諸管理)

本来なら、栽培法と書くべきところだが、私は、あえて、生産者とした。私が今までいろんな米を見てきて、言える事だが、栽培方法で、お米の味は多少は違うかも知れないが、下手な生産者の作った米はどのような栽培方法であっても、まずいものはまずいのである。産地の中でも食味にばらつきがあると言われるのはこのせいでもある。何が違うかと言うと、その人の、稲作に対する取り組み方と、長年の経験、こだわり、そして、研究心(土壌分析をして、理想的な土作りに取り組む)である。よって、2番の産地と、あわせ、言えるのは今後は、産地でなく生産者で米を選べと言うことである。

その他にいえる事は、実肥(みごえ)と、水管理だ。特に実肥では、チッソ成分の多い肥料(尿素、硫安等)をやると食味が間違いなく落ちる。(反収は増えるようだが)これは施肥窒素量が増えることによりタンパク質含有率は高まる傾向を示し、また穂揃期以降の実肥は確実にタンパク質含有率を高めるからである。
余談だが、玄米窒素が1.3%を超えて食味の低下が始まると、生き青も死に青も一斉に交通信号の「青色」に変わる。その結果現在では青米はむしろ食味不良の指標になってしまった感がある。食べて美味しい米の青米はJRのグリーン車の「黄緑色」をしている。青米か黄緑米かの観察で、玄米の窒素の多少と食味の良否はかなり正確に判断できる。
因みに、肥料のやり方にはいろいろな理論があり、「V字型理論」「への字型理論」「一文字型理論」などが代表的であるが、私は「への字型理論」の支持者である。(一般の人にはまったくわからないと思うが)

肥料の効き方は、稲の葉の色でわかり、色が濃いほど良く効いていると言う。
また、細植えと言われる手法で、かつ、植える間隔を広くすることで病気にもなりにくい稲が育つようだ。

なお、種籾は毎年更新したものを使う。毎年自家米を種籾として使っていると、3年を過ぎると、植物学的にも、先祖帰りして、だんだん味が悪くなってくる。

水管理も重要だ。特に水の不足しているところや、水が上がりやすい所では、どうしても米が胴割れしやすくなる。特に登熟期の水枯れは禁物だ。胴割れは以前は乾燥の行程でも起きたが、最近では乾燥機も良くなり、まず乾燥の段階で割れることは無い。それよりも、田んぼで割れるのがほとんどである。
また、出穂の前後には水が絶対必要で、この時期に水を枯らすと食味に影響する。
さらには、最近の研究で、出穂して、1週間の間は絶対に水を枯らさないように。この時期に、わずかな水枯れを起こすと、お米の芯のタンパク形成に影響を及ぼし、登熟期に胴割れを起こすことが報告されています。
ただ、「日照りに不作無し」と言うことわざはあるが・・・・。


4気象条件(気温・日照・降雨)
気象条件の一つに、昼間と、夜の気温差がある。通常10度以上と言われる。熱帯夜が続くと、食味は悪くなる。昔から山間部の米はおいしいと言われる理由の一つは、この点からも言える。また、登熟に適する温度は出穂後30日間の平均気温で25℃付近にあると言われている。これに反し、極端な高温、低温、日照不足のときなどには、籾に転流するデンプンが相対的に少なくなり、結果的にタンパク質含量が高くなるので、食味が低下する。
更に夕立はあまり、稲にとって良くないことがある。真夏の直射日光を浴びた直後に夕立があると、米が割れることがあるからだ。これは、人から聞き、自分も納得してしまったのだが、平成に入り、お米が一番おいしかった年は、あの、大凶作の平成5年産米だと聞いた。本当かどうかはわからないが、植物も不作になればなるほど、自分の子孫を確実に残したいためか、少ない実に精一杯の栄養をやるためか、不作の年の作物はおいしいらしい。逆に、豊作の年は平均的においしくない。と言う風に聞いた事がある。本当かどうかは定かではない。



5収穫
適期刈り取りとよく言われる。適期を間違えると、青い米が多かったり、逆に胴割れした米が多くなる。また、その田んぼで、取れたお米がおいしいかどうか、食べなくてもわかる方法の一つに、反収を聞くことがある。通常9俵から8俵の収穫が普通であるが、10俵を超える田んぼのお米は、総じてまずい。ベストは反収6俵なのだが、これでは生産者が大変だ。また、刈り取り後、半月から1月後に刈り取った田んぼに行くと、切り株から、イネの葉が青々と伸びていることがある。それは、いわゆる、肥料の散布が多すぎたため、稲を刈り取った後でも、土壌に力があり、葉が伸びてくるのだ。この様な田んぼの稲は、いわゆる肥料のやりすぎのため、食味は悪い。


6乾燥・調整

乾燥、調整も最近は機械化が進んできたが、注目すべき点は2点仕上がりの水分である。15.5%をベストとすると、14%以下になると、どのようなよい品種でも、粘りが悪くなる傾向がある。また、16%を超えると、カビが発生しやすくなる。ちなみに、検査では15.9%以下であればOKとなっており、13%の1等米もある。逆に16%を超えると規格外になる。
また、天日乾燥は風味もよく、おいしいとされる。しかし、最近では、かっこだけのはさ干しが多くみられる。つまり、はさ干しだけでは水分が均等にならないため、水分調整が大変難しく、調整乾燥を機械でする農家がほとんどである。また、はさ干しのお米は胴割れや、発芽しやすく、その点を考えるとお奨めは出来ない。(おいしいだけならいいのだが、品質がついてこない)因みにおいしさだけから言うと、1番 天日乾燥、2番 屋内ハウス内太陽光循環システム、3番 除湿乾燥機、4番 送風乾燥機、5番 低温乾燥機、6番 高温乾燥機となる。2番の、 屋内ハウス内太陽光循環システムは設備投資が大きく、また、効率が悪く、時間が掛かるため余り普及していない。また、整粒と比較すると未熟粒はタンパク質含有量が高いため、整粒歩合が低下するにつれ、タンパク質含有量が高まる傾向がある。


7貯蔵

気温15度、湿度70%がベストとされる。この、気温と湿度の関係には、大変微妙な関係がある。玄米は、15度以下になると、冬眠状態になり、呼吸作用がほとんど停止し、食味の低下を防ぐことが出来る。また、気温15度湿度70%のとき、米の水分量が15%前後で落ち着くと言うデーターがある。たとえ、14%の米や、16%の米を入れても、約10日前後で15%前後に落ち着く。これを平衡湿度と言う。また、結露の問題等を考えた場合、気温15度がベストのようだ。それも、秋口にすぐに貯蔵しなければ意味が無い。またカビ類は空気中の水分が75%以下、酵母は、85%以下、細菌は95%以下では生育が出来ない点から見ても、湿度70%はベストと考えられる。更に、気温15度以下では、コクゾウ虫などの米につく虫の繁殖は大幅に押さえられるとのデーターもあり、15度の温度もベストと考えられる。
また、最近では、もみ貯蔵が流行となってきている。これも、食味を落とさない貯蔵方法の一つだ。年を越した米でも、もみ貯蔵であれば新米の香りがすることがあるくらいだ。業界では、この米のことを今摺米という。しかし、もみ貯蔵は、翌年の3月までにもみすりをしなければ、味を落とす原因となる。気温が20度を過ぎると、もみでの貯蔵だけに芽が動き出し、養分が芽の方に取られ、味を落とすのだ。(因みに、もみ貯蔵で、低温貯蔵は聞いたことが無い。)


8精米加工

昔の精米機は、循環式と言われた精米機であった。米に弱い圧力をかけて、何回も循環させ、精米していく方法で、仕上がりは米ヌカ油が米に染み込み、少し黄色身の掛かった香りの良い米が好まれていました。しかし、最近では、ごはんの白さが重要視され、精米機も循環式から、一発式と言われる方法に変わってきました。一発式は、どうしても米に掛かる圧力が強いため、精米時に米が圧力で熱くなる事があります。この時に、米の水分が飛ぶのです。通常は0.5%くらいと言われていますが、ひどい場合は1%以上飛ぶ場合もあります。6番の乾燥でも述べたように14%を割ると、米の味が、極端に落ちるため、精米時にいかに熱が上がらないようにするかが重要視されています。
また、最近では、無洗米が普及してきている。この機械は主に、乾式と湿式とに別れるが、乾式の場合は一度軽く水洗いした方が良いようだ。しかし、どちらのほうも、どうしても機械で処理をするため、米の表面を削り過ぎるため、保湿膜まで削ってしまう傾向が強く、食味は普通精米と比べ悪いことは、無洗米の機械メーカーも認めている。また、機械によって、食味が大きく変わるのも、無洗米の現時点での特徴だ。現在一番食味が良いとされているのは、T社の無洗米との評価が業界では一般的だ。


9炊飯
炊き方はこちらに詳しく記述しています。

「炊飯」とは水分14〜15%の米に水を加えて加熱し、水分65%内外のご飯に仕上げることをいい、この水と熱の大部分は、米に約70%含まれているデンプンを「糊化=デンプンが水を吸って膨張すること」させるのに必要なもの。加熱(炊飯)には3つの段階があり、1.最初は加熱を強くして早く沸騰点に達する必要があり、2.釜内の温度が沸点に達したら、沸騰を保つ程度の加熱とし、この間に水分の吸収を行わせ、米粒を糊化させる。最後はいちばん注意が必要で、加熱が強すぎると焦がし、弱すぎると米粒の表面に余分な水分が残ってしまう。3.釜底の水がなくなって、その部分のご飯が軽く焦げる程度が目標。
よって炊飯器は、ガス炊飯器 > IHジャー > 電気釜の順でおいしさが変わる。

新米から、冬場にかけてのお米と、7月、8月のいわゆる端境期のお米の水加減が違う理由は、水温の差と気温の差からくる、炊き上がりの時間の違いから来ることが多い。だから、夏場、冷蔵庫で冷やした水を使うと、一年を通じて同じ水加減でごはんを炊くことが出来る。(米が、気温が高くなることで、乾いてくることがある。十分に水に浸透させることが必要です。1時間位)

うまみのない米を炊く時に、米2カップに対し酒大さじ1杯加えると結構美味しく炊きあがる。甘みのない米には、みりんを使います。古いお米は餅米を少量混ぜて炊くと案外しっとりと出来る。それと、以前テレビで武田鉄也が言っていたのだが、炊飯器のスイッチを入れる直前に、氷を一つ釜に入れて炊くとおいしいとか。私は実験したことがないが・・・。

また、洗米したものをザルに上げて、30分ほど置く人がいるが、絶対にしてはならないことだ。ザルに上げることで、一度ぬれた米が再び乾きだし、米が割れてくるためだ。(よく、水に浸透させてから、ザルに上げれば、割れにくくなる。)

炊飯に使う水は、必ず軟水を使う。(国内の水は、ほとんど全て軟水。) 海外のミネラルウォーターの中には、硬水があるので気をつけること。

以上、まだまだ書き足したいことがあるが、追々付け足していこう。

なお、当家には、田んぼが無い。ここに書いたことは、私の長年の農家周りと、そこから得られた実体験から書き記した。


その他においしいお米のための情報が有りましたらご連絡ください


2  米の食味変動要因整理表へ続く

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